コロナで消えた旅行の分まで。4歳息子と行く、初めての海外家族旅行210万円

この旅行には、少し長い前置きがある。

コロナ禍の直前、私たち夫婦には海外旅行の予定が二つあった。5月にカンクン、6月にモロッコ。どちらも準備を進めていた矢先に、世界中の旅行が一斉に止まった。当然、二つとも白紙になった。

それから状況が落ち着かないまま時間が過ぎ、その間に息子が生まれた。今4歳になる息子にとっても、家族3人としても、今回のモルディブが正真正銘はじめての海外旅行になる。

目次

なぜビジネスクラスだったのか

ビジネスクラスを選んだ理由は、一つではなく重なっている。

息子は元々騒ぐタイプではなかったので、機内で周囲に迷惑をかけることへの心配はそもそもしていなかった。それよりも大きかったのは、夫の身長が高く、長距離のエコノミーはさすがに気の毒だったこと。そして何より、息子とこういう旅行に何回行けるかわからない、という思いだった。子どもが小さいうちの家族旅行は、回数に限りがある。だったら特別な経験にしたい、と素直に思った。

とはいえ、無計画に高いものを買ったわけではない。前年の10月、出発の半年以上前にフライトを予約した。シンガポール航空ビジネスクラスで家族3人分の往復合計は約120万円。ギリギリで予約していたら、同じ条件でもおそらく200万円近くになっていたはずなので、早めに動いたことでかなり抑えられた方だと思う。

半年以上前から予約していたので、その間ずっと旅行が楽しみだった。正直に言うと、出発前の半年間、毎日少しずつ楽しみにしていたこと自体で、もう元を取った気がしている。超庶民な感覚だけど、これも今回得られた満足度の一部だったと思う。

実際に乗ってみて

今回でビジネスクラスの海外旅行は3回目になる(モルディブへはキャセイパシフィックで、インドへはJALで利用したことがある)。その経験と比べても、今回はやはり満足度が高かった。広々とした座席、行き届いたサービス。「贅沢をしている」という感覚をしっかり味わえたし、7泊という短くはない旅程を、移動の疲れを持ち越さずに満喫できたのも良かった。未就学児連れの長距離移動という不安要素があった分、移動の負担を減らせたことの効果は大きかったと思う。

一方で、子どもがいると素直に満喫しきれない部分もあった。空港のラウンジでゆっくりくつろぐ、というのが子連れだとそう簡単にはいかない。息子の「遊びたい遊びたい攻撃」に付き合っていると、ラウンジの快適さを味わう余裕はあまりなかった。ビジネスクラスの恩恵は、機内では十分感じられたが、地上の付帯サービスまで含めると、独身時代や夫婦二人旅のときほどではなかったというのが正直なところだ。

ホテルは、9年前と同じ系列を選んだけれど

宿泊は、Ozenと同じ運営会社が手がけるVARUというホテルで、費用は約90万円(税金込み)。フライトと合わせた旅行全体の総額は約210万円になった。

実はOzenには9年前にも行ったことがある。当時はキャセイパシフィックのビジネスクラスで、夫婦2人・5泊7日、総額は100万円だった。同じ運営会社のホテルで、旅程の長さも近いのに、今回は家族3人とはいえ倍以上の金額になっている。円安や燃油サーチャージ、ビジネスクラス需要の高まりなど、この9年での変化を数字で突きつけられた気がした。

そして肝心のホテルそのものについても、9年前との違いを感じた。VARUは、Ozenと比べると正直かなりカジュアルで、グラス一つとっても高級感には欠ける。ただ、家族での滞在という前提で考えると、VARUの水準でも十分だったし、むしろもう少しランクを落としてもよかったかもしれない、というのが今の感想だ。

理由ははっきりしている。子どもが寝たあとに夜のバーへ行く、というのはできない。プールサイドでまったりくつろぐ、という過ごし方も、子連れではあまり実現しない。9年前の夫婦旅行では価値があった「大人向けの贅」が、今回の家族旅行では正直あまり使い切れなかった。それよりも、子ども向けの設備が充実しているホテルの方が、同じ予算でも満足度は上がったかもしれない。

210万円の納得感ジャッジ

フライトへの投資は、迷いなく納得感があった。早めに予約したことでコストを抑えつつ、移動そのものの負担を大きく減らせたからだ。次に同じような条件(長距離+未就学児)で旅行するなら、また同じ判断をすると思う。

宿泊への投資は、「良かったが、最適ではなかった」というのが正直な評価だ。グレードそのものより、ファミリー向けの設備を優先すべきだった。夫婦旅行のときの物差しをそのまま家族旅行に持ち込んでしまったのが、今回の反省点だと思う。

コロナで消えてしまった旅行の分まで、という気持ちで臨んだ今回の旅行。総額210万円という金額に、後悔はない。ただ次に家族で旅行するときは、フライトはまた奮発しつつ、宿泊はもう少し違う選び方をすると思う。

昔の私だったら、こういう贅沢な支出には罪悪感がつきまとっていたと思う。でも、ちゃんと資産形成をしながら家計を管理できている今は、この支出を罪悪感なく選べるようになった。210万円は安い金額ではないけれど、それを「使っていい210万円」だと自分で判断できたこと自体が、今回の一番の収穫だったのかもしれない。

人生の満足度研究所。今日も研究中。🔬

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この記事を書いた人

後悔のない人生のために、お金の使い方を研究中。旅行・子育て・結婚式など、実体験から正直に発信します。

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